日本学賞の受賞者が決定しました
第13回日本学賞授賞者決定のご案内
「日本学の各分野における、選考時点での最高の業績を顕彰し、よって研究の未来に資することを目的とする」日本学賞の今年度の受賞者が、この程(一社)日本学基金理事会(理事長・中西進)で、小林芳規氏に決定しました。授賞式は11月24日(月・振替休日)午後1時、東京市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷(私学会館)で行われ、賞牌(山形鋳物青銅器)、賞状並びに副賞100万円が贈呈されます。授賞理由は以下の通りです。
**************************************************
対象となる業績「角筆文献の発見とその研究」
**************************************************
【理事長・中西進氏コメント】
小林芳規氏は、角筆文献の発見者として知られている。
角筆とは、先端のとがった道具を和紙などの面に押し当てて凹ませて迹を付け、文字や絵などを書いたものである。小林氏は、そこに記された文字を発見し、それらを読み解くことによって、これまで知られていなかった文化と言葉の歴史とを明らかにしている。角筆文字は、日本全土・中国・朝鮮半島・フランス・イギリスの古文書からも見出されている。角筆は秘密の文章を書くことができ、規範的ではないため口語方言も現れることがある。東アジア世界に角筆文字が使用され、墨筆よりも早くその交流が存したことも角筆文献の発見で初めて知られた。角筆という視点から新たな文化史を拓いた独創的な研究に日本学賞を贈るものである。
つきましては、メディア各位におかれては広くご報道賜りたくお願い申し上げます。
小林 芳規(こばやし よしのり)氏プロフィール
1929年山梨県生まれ。東京文理科大学文学科国語学国文学専攻卒業。広島大学教授、徳島文理大学教授などを歴任。広島大学名誉教授。文学博士(東京教育大学)。
著書:
『平安鎌倉時代に於ける漢籍訓読の国語史的研究』(東京大学出版会、1967年)
『角筆文献の国語学的研究』(汲古書院、1987年)
『角筆のみちびく世界 日本古代・中世への照明』(中公新書、1989年)
『図説 日本の漢字』(大修館書店、1998年)
『角筆文献研究導論』全4巻(汲古書院、2004-2005年)
『平安時代の佛書に基づく漢文訓讀史の研究』全10巻(汲古書院、2011-2025年)
『角筆のひらく文化史 見えない文字を読み解く』(岩波書店、2014年)
『小林芳規著作集』全8巻(汲古書院、2021-2025年)
他多数
受賞歴:
1988年 角川源義賞受賞
1990年 中国文化賞受賞
1991年 日本学士院賞・恩賜賞受賞
2000年 勲三等旭日中綬章受賞
2019年 文化功労者
贈呈式へのご出席のご連絡や本件を掲載いただく際は、お問い合わせフォームにてご連絡ください。

